ヤミカラスがダブルバトルでトップメタな理由について

ポケモンSV

 

みなさん「ヤミカラス」というポケモンをご存じでしょうか。

ポケモン金銀で初登場したポケモンで、後に登場する「ドンカラス」の進化前です。

実はこのポケモンSVのダブルバトルで採用率トップクラスのポケモンになっています。

 

普段あまりポケモン対戦をやらない方や、シングルバトルをメインでやっている方からすると「え?」と思うかもしれませんが、ダブルバトルにおいては対策必須のポケモンです。

ではなぜこのポケモンが強いのか解説していきます。

 

ヤミカラスの基本情報

タイプ:あく・ひこう

種族値:H60 A85 B42 C85 D42 S91

特性:ふみん、強運  夢特性:いらずらごころ

  

種族値は進化前ポケモンのそれで、お世辞にも高いとは言えません。

しんかのきせきで耐久値は底上げできるが、それだけではこころもとない。

注目すべきは夢特性のいらずらごころ。これがヤミカラスの強さを語るうえで重要になってきます。

 

いたずらごころの効果

自分の使う変化技の優先度が1だけ加算される。優先度0の変化技も優先度+1として『すばやさ』に関係なく先制攻撃できる。ただし悪タイプの相手(味方は含まない)には変化技がすべて失敗する(第6世代は条件なし)。

 

簡単にいうと補助技を先制で出すことができる特性。

ヤミカラスの覚える補助技はダブルバトルで優秀なものが多い。

例:おいかぜ、くろいきり、ちょうはつ、でんじは

 

中でも「くろいきり」を先制で打てること強力。

現在のスカーレット・バイオレットのダブルバトル環境において大暴れしているのが、ヘイラッシャ・シャリタツのコンボ。

これに対して「くろいきり」が非常に有用である。

この2体が同時に並ぶと、シャリタツの特性「しれいとう」によって合体し、ヘイラッシャの全能力が2段階上昇する

ヘイラッシャのもとの耐久値の高さも相まって突破するのが非常に困難。

このコンボをどう対策するのかが、パーティを組むうえで必須となっています。

その代表が「くろいきり」です。

 

くろいきり…すべてのポケモンの能力ランクの変化を元に戻す。

 

合体したヘイラッシャは素早さが2段階上がるため、もとのS種族値が低いとはいえ、並大抵のポケモンでは抜かれてしまいます。

しかしこのヤミカラスであれば素早さに関係なく先制でくろいきりを打ってヘイラッシャの能力を下げることができます

また、攻撃側でもヤミカラスのサポートは優秀。

特に先制で「おいかぜ」を使って隣のポケモンの行動を早くする使い方がメジャーです。

 

例えば、サーフゴーやガブリアスなど高火力の全体技をもつポケモンで上から行動して序盤から盤面を崩しにかかる使い方があります。

 

サーフゴー

タイプ:はがね・ゴースト

特性:おうごんのからだ

種族値:H87 A60 B95 C133 D91 S84

サーフゴーはCの種族値が133と高水準。一方ですばやさは84とやや中途半端な数字です。

この数字をヤミカラスのおいかぜで素早さを2倍にすることで補います。

 

さらにサーフゴーは「ゴールドラッシュ」という強力な専用技をもっています。

ゴールドラッシュ(はがね・特殊)…威力120命中100。相手全体が対象。攻撃後、自分の『とくこう』ランクが1段階下がる。また、戦闘終了後にお金が(自分のレベル×攻撃回数×5)円多く手に入る。

 

威力が120もあり、相手全体が対象という壊れ技。しかもCが133もあるので、これが等倍以上で入るとパーティが半壊します。

 

もうひとつ例にあげたガブリアスも強力な全体技であるじじんをタイプ一致で打つことができ、Aの種族値も130あります。

ガブリアス

タイプ:ドラゴン・じしん

特性:すながくれ、さめはだ(夢特性)

種族値:H108 A130 B95 C80 D85 S102

最近のガブリアスはじめんテラスタルをすることでさらに火力を上げて、じしんを打ってくる型が多いです。

ヤミカラスは先制でおいかぜを打てるだけでなく、ひこうタイプでじしんが無効な点も非常に相性がいいです。

 

この2匹はほんの一例にすぎず、先制補助技と相性の良いポケモンは多数存在します。

今後も環境が回っていくにつれて、新たなコンボが開拓されてきそうです。

 

いかがでしたでしょうか。

普段あまりポケモンをプレイしない方や、シングルプレイヤーの方には驚きの内容だったかもしれません。

ダブルバトルは1ターンに2匹のポケモンを動かせるため、ヤミカラスのような低種族値でも秀でた部分が1つでもあれば環境トップで活躍したりします。

今後も面白いと思ったポケモンやパーティを紹介していきます。

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